社会に受け入れられたいということ
女性は「社会に受け入れられたい」と思いダイエットを始める。これは社会的な価値観に根ざしたものであるにもかかわらず、女性たちの容姿へのこだわりは純粋に個人的なものだと認識させられている。その一方でそのような願望を無価値として、摂食障害になってしまった自分自身をおろかな存在だと考え、必要以上に自己嫌悪を抱いてしまう。
このような二重の評価基準の働きによって、女性たちがさらされている容姿、そして身体にもとづく評価の構造とその抑圧性とは、社会的に隠ぺいされ続けている。これが摂食障害の悪循環であり、その状況から抜け出すことを困難にさせている。さらにそのような状況を生み出し、維持することに、医学的な解釈は加担してきた。
つまり「みんながひとしくダイエットを行っているのに、その中で一部の女性だけが摂食障害におちいっていくのはなぜか。それはやっぱりその女性個人に問題があるからだ」という論理が専門家の間でも根強く残っているのである。このような解釈のあり方がしらずしらずのうちに摂食障害を生み出す土壌につながっている。
以上が社会学的観点からの摂食障害である。